高齢化社会は現在日本が抱える問題のひとつです。高齢化社会とは、高齢者の増加により、人口構造が高齢化した社会のことを言います。指標としては総人口に占める高齢人口(65歳以上)の比率が高まっていくことを指します。高齢人口の増加の一方で、年少人口の減少とが同時並行的に進んでおり、2つの現象を合わせて少子高齢化と呼ぶことも多いようです。近代以降、人口爆発を経験した先進諸国は、人口安定的と予想された少産少子社会の実現を目標としてきましたが1970年代に急激な合計特殊出生率低下以降、少子化が起き、年少人口は減少し続け、人口ピラミッドは口がつぼんだ壺型へと変化し、高齢化率が急上昇しています。このように、高齢化社会は総人口、年少人口が安定または減少する中で、高齢人口が相対的に増加していくことによって生じるようです。
イデオロギー論争になりがちな「少子化論争」を事実に基づいて議論するために必要な情報がこの本には詰まっている。
我々は合計特殊出生率や平均寿命や生命表の意味をどれだけ知っているか。期待こども数と出生率の関係を知っているか?
最低限、この程度の知識がなければ、少子化問題に口を出す資格はないと思われる。
地味な学術入門書に見えるが、内容は数学的な推計の議論から、経済学や社会学、農業・医療・福祉・教育・宗教・思想等ありとあらゆる学問分野を動員し、人間の未来を描き出している驚愕の書。晩婚、非婚、避妊、人工妊娠中絶、あるいはセックスレスによる出生率の低下P.181により、2055年の日本は65歳以上の高齢者が4割を超える超高齢化社会に突入p.246。日本は先進国の中で最も中絶が多く、出生数の27.2%に当たる年間約23万人もの胎児が中絶されているといったショッキングな話p.160や、家事を主婦に押し付ける国では明らかに出生率が低くなっているp.206ことなど、社会のあり方を議論する材料となる数字が満載。ほとんど全ての説明が数字で裏付けられているので、非常に説得力がある本。人口に関しては、私達がいかに偏見を抱いているか解かる。